知っておくべき終活に関するお金のこと。預貯金・保険・不動産など

終活について

お金は生活するうえで大切なものですので、終活でのお金の管理・整理に悩むところではありますが
ここでは、後悔しない適切な整理と管理の方法をお伝えします。
お金の管理には預貯金だけでなく、各種保険や不動産、有価証券
クレジットカード・ローン、公的年金があります。

預貯金について

今現在、ご自身がどれだけの口座を持っているか把握されてるでしょうか。
一般的に、お給料や生活費、公共料金、ローンや家賃の支払いなどの生活に
直接関係する口座など普段から入出金のある口座や貯蓄専用にしている
口座はすぐに思いつきますね。

しばらく使用されていない口座

しかし、以前は使っていたけれど今は特に使っていない口座も持っている人は
多くいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、持っている口座の通帳・キャッシュカードを全て集めてみてください。
現在ではネット銀行を利用している人も多いのですが
通帳がないネット銀行の口座は家族から発見されない可能性があるため
そちらも忘れずカウントして下さいね。

口座のお金まとまる

全て集めたら、現在使用している口座と使用していない口座に分け
使用していない口座は解約しましょう。
使用している口座でも引き落とし口座の変更などでまとめられる場合は
できるだけ数が少なくなるようにまとめてください。

口座の解約は名義人本人が行うのが一番スムーズに手続きができます。
本人が亡くなってから家族が行う場合、必要書類の準備や提出に非常に
手間と時間がかかることになってしまいます。

口座の解約

解約には、口座を持っている金融機関の実店舗に直接手続きをしに行きます。
その際には、通帳・キャッシュカード・お届出印・本人確認書類(運転免許証など)が必要になります。

もし解約したい口座の金融機関が他県にしかない場合は、電話をしてみてください。
電話だけでは解約はできませんが、解約手続きの書類を、たいてい郵送してもらえます。
また、口座をつくった支店でしか解約を行えないこともあります。

使用していない口座の解約

使用していない口座を解約する理由は、2018年1月に施行された「休眠預金等活用法」のためです。
この法律は、2009年1月1日以降のお取引から10年以上、その後のお取引のない預金等は
民間公益活動に活用するというものです。
ただ、10年以上経ったからと言って無断で利用されるわけではありません。
活用されるのは、名義人に連絡が取れない場合です。

現在使用している口座の金融機関名をノートなどに記入しておきます。
できれば、使用目的(公共料金支払い、クレジットカードの引き落とし、など)を
書いておくと家族が困りませんね。
現在の通帳は個人情報保護のために住所やお届出印の記載がありませんので
最新のものになっているか不安な方は金融機関で確認してみてくださいね。

各種保険について

保険証券をすべて集め、契約内容の保障内容を確認してみましょう。
現在の自分のライフスタイルや希望にあっているかがポイントになります。
必要のない保険は解約をしたり、不足している部分を追加するなど
現在の状況に合った保険にしましょう。
保険の整理ができたら、こちらも保険会社、保険の種類、契約者をノートに書いて
リストアップをしておくことをおすすめします。

不動産について

終活の不動産

不動産は金額が大きいことや単純に分割できないことが原因で相続の際に、揉めやすいようです。
家族・親族が揉めず、自分の希望に沿うように早めに対策を考えておきましょう。
所有している土地、マンション、駐車場などの不動産の登記簿謄本を取得します。
取得方法は窓口申請と郵送申請があり、最寄りの法務局から全国各地にある
不動産の登記簿謄本を法務局から取得できます。

不動産の整理には売却、生前贈与、相続の3つがあります

不動産の売却

売却は不動産をお金に変えることができ、相続の際に分割しやすくなるという点にメリットがあります。
手放すことは寂しいですが、管理にかかる労力や維持費、固定資産税の負担がなくなることにつながります。

不動産の生前贈与

生前贈与は生きている間に不動産を贈与することです。
相続とは亡くなった後に不動産を継承させることになります。
贈与する・継承する相手が決まっているのであれば
生前贈与した時の贈与税と相続した時の相続税を司法書士などに相談して
どちらが損をしない方法なのかを知ることが大切です。

有価証券について

手形、小切手、株券、債券などそのもの自体に財産的な
価値があるものを有価証券といいます。
一般的には、株式や社債券のことを指しますが、購入先の証券会社などに連絡をして
運用報告書を送ってもらいます。
その報告書や日々の変動を見ながら、投資対象や保有株の検討・調整を行いましょう。
そちらもノートなどに有価証券のリストを作成します。

株式の場合

株式の場合は、銘柄、名義人、株数、取得単価、取得年月日を記入しておきます。
その他の有価証券の場合は、種類、名称、購入先窓口、担当者、連絡先を記しておきましょう。

クレジットカード・ローンについて

クレジットカードやローンでの支払いが残っているまま亡くなった場合
その支払いは家族が引き継ぐことになります。
万一、支払いを放棄したい場合は亡くなってから3ヶ月以内に手続きをする必要がありますので
支払いが残っているものは隠さず家族に伝えておきましょう。

クレジットカードとローンについては、カード会社や借入先の名称と返済額、ローン残高を記します。
返済額やローン残高は現時点の情報でいいので、返済額やローン残高がわからない場合は
借入先の会社に問い合わせてみてください。

現在使用していないカードがある場合や枚数が多い場合は
枚数を少なくするために解約をして整理します。
クレジットカードは本人しか使えないので、相続することはできず
また、支払い等で貯めたポイントも本人しか使えませんので
早めに商品と交換したり支払いに利用しましょう。

公的年金について

65歳から支給される国民年金、厚生年金、共済年金のことですが
64歳までのまだ支給されていない方は、加入状況や将来支給される金額を確認し
今後のマネープランの参考にしましょう。
加入状況や金額は、毎年、本人の誕生日月に届く「年金定期便」で確認ができます。
また、未払い分は65歳までであれば後から支払うことができます。
すでに支給が始まっている方は、加入している年金の種類や手続きの際の連絡先
年金手帳の保管場所、受取口座を確認しておきます。

終活 でのお金の管理については、これらを踏まえて

  1. プラスとマイナスの財産を両方とも相続すること
  2. プラスの財産からマイナスの財産の支払いをした結果、財産がプラスであれば相続すること
  3. プラスとマイナスの財産を両方とも相続しない

プラスの財産とマイナスの財産の金額が正確に書き残してあれば
判断はしやすくなるため、家族のためにはプラスの財産とマイナスの
財産の両方を正しく伝える必要があります。
また、マイナスの財産が大きい場合は、限定承認や相続放棄という
選択があるということを家族に書き残してあげるといいですね。

まとめ

終活とよばれるもののなかには、普段の何気ない会話の中で話す家族もあるでしょう。
コミニュケーションをできれば多く取り、お互いに気まずくならないように話すことができるといいですね。
しかし、なかなか会えない家族にとっては、難しいこともあるでしょう。

終活の際のエンディングノートとは、家族に伝えたいことを記しておくもので
遺言書のような法的な効力はなく、
具体的には、本籍や交友関係など自分にまつわること
どこの銀行と取引があるのかといった資産に関すること、お墓や葬儀の意向など、内容は自由です。
伝えづらい状況にある場合は、いわゆる「エンディングノート」でなくても
書き記しておくと家族は困ることなく助かると思います。

特に、揉めやすいといわれていることは避けるために、終活 での後悔しないお金の管理については
不要なものは解約し、整理した財産は正しく伝えておくことが大切ですね。

終活は、家族がのちに困らないために、自分ができることを今からやっておくという意味では
家族への最大の思いやりともいえるかもしれません。

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